0歳児に絵本は必要?いつから読み聞かせってするの?保育士が解説

0歳児に絵本は必要?いつから読み聞かせする?保育士が解説!子どもと遊ぶ

絵本って赤ちゃんの頃から読んであげた方がなんとな〜く良さそうですよね。でも、

「0歳児って絵本を読むべき?ぶっちゃけ読む意味あるの?」

「赤ちゃんに絵本を読んであげたいけど、いつから読んでいい?」

なんて、思ったことありませんか?

この記事を読むと

・赤ちゃんって絵本が見えているの?
・赤ちゃんに絵本を読む意味ってあるの?
・絵本はいつから読んだらいいのかな?

がばっちりわかります!

そらなむ
そらなむ

妊娠中のママやパパ・初めて赤ちゃんに絵本を読む人におすすめの記事だよ!

赤ちゃんは視力も色覚も未熟

赤ちゃんって視力が悪いって聞いたけど、絵本見えないんじゃない?

そらなむ
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そのとおり!実はあんまり見えていないよ!

生まれたばかりの赤ちゃんは視力も色覚もまだまだ未熟で、視力で言うと0.02ほどです。

明暗の違いを感じたり動きに反応したりしますが、認識できる色は黒・白・グレーだけなので生まれてすぐはまるでモノクロの世界

ピントが合いやすい距離はだいたい18〜30cmです。

ママの顔をじっと見る赤ちゃん
ママの顔をじっと見る赤ちゃん

これは、授乳時の赤ちゃんとママの顔の距離と同じくらいなんですよ。

そらなむ
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授乳中、赤ちゃんがじーっと見つめてくるのは「大好きなママの顔がみえた!」って思っているのかも♪

まだまだ未発達なところが多いので〈両目をうまくコントロールすること〉や〈ものを見ること〉は難しいのです。

生まれながらにしてお顔が好き

そんな〈見ること〉がまだ難しい赤ちゃんですが、実はもうすでに顔の認識ができるんです。

下にあるイラストは「赤ちゃんは本当に顔を好むのか」を調べる実験に使う顔模式図形を参考にして作ったものです。

赤ちゃんは顔を好むのか
左:正しい配置の顔|右:間違った配置の顔

左は目や鼻が正しい配置の顔で、右は顔のパーツをぐちゃぐちゃに配置したものです。

この左右2つのイラスト、どちらに赤ちゃんは反応する(よく見る)と思いますか?

正解は左のパーツが正しい位置に配置されている顔です。

これは赤ちゃんが生まれたときから「目・鼻・口」といった顔の配置パターンがわかり、その配置を好むようになっているからなんです。

そらなむ
そらなむ

つまり、生まれながらにしてお顔が好きということ!

赤ちゃんってすごい!

赤ちゃんがはじめに認識できる色は赤

生後10週間を過ぎると、動くものを目で追ったり(追視)はっきりとした模様を認識し始めます。

モノクロの世界しか見えていなかった赤ちゃんは、色覚の発達によって次第に認識できる色が増えていきます。

まず1番はじめに赤を認識するようになります。

そして黄や緑や青などそれぞれの色を区別して認識できるようになりだいたい生後4ヶ月を過ぎると、色彩感覚は大人と変わらない程度まで発達します。

1歳でも視力は0.2しかない

生後7ヶ月頃までには、両目を使ってものを見ることができるようになります。

目で見たものを手で触ったり(目と手の協同)口に入れて舐めたり様々な動きにつながっていきます。

しかし「両目を使えるようになった」といっても、視力で言うと0.1ほど。

1歳になっても視力は0.2ほどしかありません。

そらなむ
そらなむ

運転免許に必要な視力が「左右それぞれ0.3以上、両目で0.7以上」とされているから、0.2と聞くと全然見えていないような…

実は子どもの視力は3歳ごろまでに急速に発達して、3歳時点で約半数の子が1.0くらいになります。

また、ものを立体的に捉えるなど目の機能の完成はおおむね7歳ごろと言われています。

これらのことから、0歳の間は絵本を読み聞かせても色や輪郭などはっきりしたものしかほとんど見えていないことがわかります。

0歳から1歳までの目の見え方まとめ

うまれてすぐ10週間4ヶ月すぎ7ヶ月1歳
視力0.020.05

0.10.2
色の認識黒白グレー赤から始まり
黄・緑・青を認識
大人と同等の
色彩感覚を持つ
目の発達上手く目を
使えない
追視し始める両目を使って見る
その他顔がわかるはっきりした
模様がわかる
目と手の協調が
できるように
なってくる
※発達には個人差があります。あくまでも目安として示しているので、決して「これができないといけない」というものではありません。

絵本を読む意味:コミュニケーションのきっかけになる

ほとんど見えてないなら絵本を読む意味ないんじゃない?

読み聞かせっていつから始めたらいいの?

そらなむ
そらなむ

結論から言うと、絵本はコミュニケーションのきっかけになるから意味はある

コミュニケーションをとるツールだからいつから読んでもいいと思うよ!

赤ちゃんにとって絵本は【目で見て楽しむだけのもの】でも【お話を聞いて理解するだけのもの】でもありません。

この時期の絵本は他のおもちゃと同じ【赤ちゃんとコミュニケーションをとるために使うツールの1つ】です。

だからいつから読むかに決まりはなく、いつからでも読んでいいんです。

生まれてすぐから読み聞かせてもいいし、胎教として妊娠中から絵本を赤ちゃんに聞かせてあげるママもいるでしょう。

赤ちゃんはお腹にいる時から外の音が聞こえているので、ママやパパの優しい語りかけはちゃんと赤ちゃんに届いていますよ。

そらなむ
そらなむ

でも「絶対に早くから読み聞かせないと!」と思わないでね。

産後に無理は禁物。赤ちゃんとの生活に慣れて、まずは楽しもう♪

子育てに慣れてきて、赤ちゃんとの生活に余裕ができてきた頃から絵本を読み聞かせたって全然遅くないです。

私も息子が生まれて半年ほどが過ぎてから、初めて図書館で借りた絵本を読み聞かせました。

出産するまで絵本が大好きだったのに、初めての育児は気持ちに余裕が持てなくて絵本を我が子に読むという考えすらありませんでした。

そらなむ
そらなむ

読み聞かせ始めるのが遅くても全然大丈夫。

そんな息子も今では2週間に1度、図書館に借りに行くほどの絵本好き。

言葉も「ちょっとストップして〜!」ってくらいたくさんお話ししてるよ!

赤ちゃんに大切なのは「早く読み聞かせること」ではない

赤ちゃんに大切なのはたくさん語りかけること、そして赤ちゃんの心を育てることです。

こぐま社の公式サイトにある『子どもと絵本を楽しむために』の「絵本以前に大切なこと 誕生から1歳頃」には以下のように書いてあります。

目と目を合わせて、語りかけてあげてください。そうすることで、あかちゃんの中に“大好きな人とこころが通じ合う喜び”が育ってゆきます。それは、あかちゃんのこころを育て、人に対する信頼感を生み、ことばの源になってゆくのです。
ただ、日常生活の中で使われることばは限られていますし、初めての子育てで、あかちゃんにどう語りかけたらいいのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。そんなときは、絵本を読んでみてはいかがでしょう。絵本の中には、生活の中ではなかなか出会えない美しい言い回しやリズミカルなことばがいっぱいつまっています。

子どもと絵本を楽しむために|こぐま社

絵本は赤ちゃんにたくさん語りかけるきっかけを作ります。

無理して早くから読むよりも、親子で絵本を読むことがコミュニケーションをとったり絵本を読む時間が楽しいと感じたりすることにつながるといいですね。

そらなむ
そらなむ

だから、時期にこだわらず軽い気持ちでまず1冊読んでみるといいと思うよ!

もちろん、いっぱい読んで悪いことはないから「楽しい!」と感じたらどんどん読んでみようね。

とは言っても、いざ絵本を読んでみると赤ちゃんがあまりいい反応を返してくれないこともあるかもしれません。

生後3か月くらいまでの赤ちゃんは「見る」ことよりも「聞く・感じる」ことの方が得意です。

赤ちゃんはママやパパの優しい言葉かけや歌、抱っこやマッサージなどのふれあい遊びが大好き。

よく見えていなくても表情には出なくても、耳で聞いてしっかりと感じています。

成長していくにつれて、絵本とママやパパの顔を交互に見たり、ママやパパの声に耳を傾けて反応をしたりするようになっていくので絵本時間がより楽しいものになっていきますよ!

まとめ:絵本を使ってたくさんコミュニケーションを取ろう

0歳児の赤ちゃんに絵本を読み聞かせることはこのようなメリットがあります。

赤ちゃんは視力がまだよくない分、耳で聞いたり全身で感じたりしているのでいい刺激になる。

絵本を読むだけで赤ちゃんにたくさんの語りかけができ、コミュニケーションがとれる。

子育てが初めてのママやパパは、まだ意思疎通の取れない赤ちゃんとコミュニケーションをとることが難しい人も多いと思います。

そんな時にぜひ絵本を使って、優しく豊かなことばをたくさん語りかけてあげてください。

たくさんの語りかけによって、ママやパパと心を通わせたり信頼関係を築いたり、将来的には言葉の発達に繋がっていきます。

でも「早いうちから読まないと!」「絵本を読まなきゃ!」とプレッシャーに感じる必要はありません。

赤ちゃんと一緒に絵本を読む時間が楽しいと感じられることが大事です。

そして、赤ちゃんも絵本を読む時間が楽しいと感じ、大きくなったら絵本大好き!ってなってくれると嬉しいですね

 

この記事であげた赤ちゃんの発達や好みをもとに、おすすめファーストブックを紹介しています。

初めての絵本選びにぜひ参考にしてみてください♪

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